PROTO武蔵小山Ⅱ・Ⅲ着工しました。ボリュームプランについて
2年前から糖質制限をして96キロから74キロ(-22キロ!)まで落としたのですが、去年の9月からどうしてかジワジワ体重が増えて79キロになりました。なのでコロナ太りではないです。おはようございます、バリカンの中川です。
3月から着工したPROTO武蔵小山Ⅱ・Ⅲ。コロナの影響もなく順調に進行中です(2021年1月竣工予定)。PROTOシリーズとしては15/16棟目となります。
今日は賃貸マンションの仕事のスタート、ボリュームプランについてお話したいと思います。
前回は仕事になってからの進め方でしたが、今回は仕事になるまでの進め方です。
仕事を頂くための仕事。要するに、営業設計です。
賃貸マンションの設計は、突然「設計を依頼したいのですが」と連絡が来るわけではなく。
まずは「こんな土地があるのですが、ボリューム入れてもらえませんか」と依頼がきます。
ボリュームプランとか呼んだりしています。
どのようなものかといいますと、「法規を考慮し何平米の部屋が何部屋確保できそうか」を検討したフレームだけの図面。
下記のようなものです。これらはまさに今回のPROTO武蔵小山Ⅱ・Ⅲで提出したボリュームプランです。
通常はA3、1枚にまとめているのですが2棟のため2枚になってます。
受け取った土地情報から法規や道路種別、幅員などを調べそれを元に作成していきます。
法規チェック漏れや勘違いがないか、もっと効率良く入るレイアウトはないかなど何度も見返して提出します。
ボリュームとはいえ最大限面積を確保したいので天空率による道路斜線チェックももちろんおこないます。
このボリュームプランを元に事業主さんが収支計画を立て、土地を買うかどうか判断します。
そのための判断材料となるので、なかなか緊張します。そんなことをかれこれ500件以上やってきました。
正確さはもちろん大事なのですが、それと同じぐらい大事なのがスピードになります。
こちらが提出するスピードが競合他社より早ければ早いほど、土地購入判断も早くでき、買付も早く出せる。
その確率が高くなれば、仕事になる確率もおのずと高くなります。
(※そうは言いながらも土地情報の半分くらいはまだレインズに載せてない非公開物件なのでそれだけとも言い切れません)
具体的にどのくらいのスピードかと言いますと、4階建て程度の場合、資料をメールで受け取ってから3~4時間でボリュームプランを提出しています。
もちろん打ち合わせや現場に出ていたり、他の案件を作っている場合はその限りではありませんが、作業時間としてはその程度でお返ししています。
スピードを出すのは仕事になる確率を上げるためではあるのですが、そのくらいのスピードで返さないと追いつかないのが実情でもあるのです。
例えば、もっとも案件数の多かった2018年は、1年で79件ありました。
土日も含めて4.6日に1件案件が入ってくる状態です。営業日で計算すると2~3日に1件ぐらいでしょうか(#さすがに鼻血がでそうでした)。
そのため、一つの案件に2、3日かけていては他の仕事が回らなくなってしまうのです。
また、全てが仕事になるわけではないので(2018年は成約率16.5%)、時間をかければかけるほど利益を生まないことに時間を費やすことになってしまう。
さらに案件だけやっていれば良いというわけはなく、スタッフの図面チェックもしなきゃならないし、パースや模型をつくったり、時には図面だって描かなきゃならない。もちろんボリュームプランも1度でOKがでないこともあり修正も入ります。
なのでおのずと案件にかける時間は最小に留めなければなりません。
とはいえ、この案件を提出するスピードはバリカンの強みの一つかなと思います。
そしてそのスピードを実現するためのツール達が武器のようなものです。
過去資料の整理方法にはじまり、法規チェックのEXCELシート、各区の条例シート、ワンルーム条例を回避して効率よく何部屋入るか計算するシートなどなど、それらの蓄積がスピードを支えています。
これらは「いかに記憶やカンに頼らず正確なものを素早く出せるか」という視点でつくられています。
「自分の記憶やカンを信じないこと」。この視点は結構大事です。たぶんテストに出ます。
では。
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